ゲーム実況プレイ動画の収録環境
先日Twitterで僕のゲーム実況プレイ動画の収録環境を紹介したんですが、一回ちゃんと説明しときますね。
基本的にゲーム実況プレイ動画の収録環境についてのお話ですが、ニコ生などでのゲーム配信についても軽く触れています。
まずは、とにかく実況プレイ動画を作ってみたい、という場合、最低限必要なものがこちら。
で、こちらは僕の現在の収録環境を図にしたものです。
では、どの機械が何のためのものなのか解説しますね。
機器の役割
・テレビ
・PC
この2つに関しては説明しなくてもわかりますよね? テレビはスイッチを押すと映像(絵や写真が動く!)が流れる魔法の機械です。
そしてPCはマウスをクリックしたりキーボードを叩いたりすることで、月額いくらとかでエロい映像(絵や写真が動く!)やエロい漫画を楽しむことができる魔法の機械です。
・ゲーム機
ニンテンドー64やプレイステーション2など若干古めのものもありますね。実況プレイ動画を作る時、そういった古めのゲーム機と、最近のゲーム機(PS3やPS4など)とで、何が一番違うかというと、モニター(TV含む)に接続する方法です。
古いゲーム機はAVケーブル(赤白黄色の三叉にわかれたケーブル、正確にはRCAケーブル)
新しいゲーム機はHDMIケーブル(平べったい端子にHDMIと書かれたケーブル)
で接続します。
言うまでもないですが、AV接続(ちなみにAVケーブルで接続する方法をコンポジットと言います)よりHDMI接続のほうが画質がきれいです。
Sビデオやコンポーネントという接続方法もありますが、あまり一般的ではないので割愛します。
なお、製品例としてAmazonへのリンクを張っていますが、アフィリエイトではないため……つまり僕に何の得もないため、まあまあ適当に製品を選んでいます(検索して一番上に出たやつ)。
また、価格はこの記事を書いた時点での値段です。
・AVケーブル(RCAケーブル)
(598円)
・HDMIケーブル
HORIC ハイスピードHDMIケーブル 1.5m ゴールド 4K/60p 3D HEC ARC リンク機能 HDM15-891GD
- 出版社/メーカー: ホーリック
- 発売日: 2010/04/03
- メディア: エレクトロニクス
- 購入: 4人 クリック: 7回
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(680円)
セレクタは絶対必要な機器ではありません。単に便利なだけです。
この機械に複数のゲーム機のケーブルを接続すると、どのゲーム機を有効にするのか、ワンタッチで切り替えることができます。
つまり、「一種類のゲーム機しか実況しない」もしくは「複数台のゲーム機を使用するけど、毎回繋ぎ直すからいいや」という人には必要ない機械です。
とはいえ、実況に関係なく、複数台のゲーム機を所持している人は便利なので使った方がいいと思います(ブルーレイレコーダーなんかも繋げるし)。
SOLIDCABLE AVセレクター 3入力1出力 マジックテープ付 #2085A
- 出版社/メーカー: ソリッド株式会社
- メディア: エレクトロニクス
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(1080円)
・HDMIセレクタ(HDMIケーブルのセレクタ)※僕が使ってるやつ
iBUFFALO HDMI切替器 3台用 リモコン付 ケーブルを付け替える必要なく、簡単に切替ができる ブラック BSAK302
- 出版社/メーカー: バッファロー
- 発売日: 2012/01/23
- メディア: エレクトロニクス
- 購入: 3人 クリック: 10回
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(2582円)
・キャプチャ
「ゲーム機」の項目でも書きましたが、古いゲーム機はAVケーブル、新しいゲーム機はHDMIケーブルなので、「AVケーブルに対応したキャプチャ」、「HDMIに対応したキャプチャ」、もしくは「両方に対応したキャプチャ」というのがあります(僕のは両方に対応しています)。
自分が実況したいゲームに合わせてキャプチャを選んでください。
なお、PS3はAVケーブルでもHDMIケーブルでも接続できますが、録画をする場合は基本的にはAVケーブルでしかできません(HDMIで録画しようとするとプロテクトがかかっていてできない)。プロテクトをスルーできるスプリッタをかますとか、やろうと思えばできますが、それは各自ググってください。
※PS4も同じようにプロテクトがかかっていますが、「設定」の中にプロテクトを外す項目があります。
・AVケーブル用のキャプチャ※僕が使ってたやつ(ニコ生では未だに使用)【ソフトウェア方式】
I-O DATA USB接続ビデオキャプチャー GV-USB2
- 出版社/メーカー: アイ・オー・データ
- 発売日: 2010/09/30
- メディア: Personal Computers
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(3200円)
・HDMI用のキャプチャ(USB3.0)※【ソフトウェア方式】
SKNET USB3.0接続 HDMIビデオキャプチャーユニット MonsterX U3.0R SK-MVXU3R
- 出版社/メーカー: エスケイネット
- 発売日: 2013/07/30
- メディア: Personal Computers
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(19517円)
・AV、HDMI両対応(USB3.0)※【ハードウェア方式】
AVerMedia Live Gamer Portable AVT-C875 ポータブル・ビデオキャプチャーデバイス 日本正規代理店品 DV358 AVT-C875
- 出版社/メーカー: AVERMEDIA
- メディア: Personal Computers
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(19669円)
・AV、HDMI両対応(USB2.0)※僕が使ってるやつ(USBは2の方が安定しているとの噂あり)【ハードウェア方式】
HAUPPAUGE USB接続式 ハイビジョンキャプチャーユニット Hauppauge HD PVR 2
- 出版社/メーカー: Hauppauge
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(18460円)
・マイク
マイクはPCに接続し、パソコンの音声録音ソフトで録音します。あとでゲームの映像(ゲーム映像+ゲーム音声)と、実況音声を合成するのです。
実は全部一気に(ゲーム映像+ゲーム音声+実況音声)まとめて録ることもできますが、個人的には別々に録った方が編集の幅がひろがるので良いと思います。
なお、マイクはスタンドタイプとヘッドセットタイプがあります。
・スタンドマイク※僕が使ってたやつ
喋る時に体を動かすタイプの人(僕)には向かない。口とマイクの距離が変化して音量が大きくなったり小さくなったりするから。
なお、複数人で実況する場合はスタンドマイクしか選択肢は無い(その場合は無指向性を買った方がいい※↓これは指向性)
SONY エレクトレットコンデンサーマイクロホン PCV80U ECM-PCV80U
- 出版社/メーカー: ソニー(SONY)
- 発売日: 2011/10/10
- メディア: エレクトロニクス
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(3000円)
・ヘッドセット※僕が使ってるやつ
後述しますが、遅延のあるキャプチャを使う人は、ヘッドホンの下にさらにイヤホンをしなければいけません。
スタンドマイクは実況以外に使い途がないけど、ヘッドセットは普通にヘッドホンとしても使える。当たり前だけど。
【国内正規品】ゼンハイザーコミュニケーションズ オープン型ゲーミングヘッドセット PC310
- 出版社/メーカー: Sennheiser Communications
- 発売日: 2012/11/22
- メディア: Personal Computers
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(5263円)
ちなみに、マイクにはアナログ接続方式とUSB接続方式があります。USBの方が雑音が少ないです。
ただしアナログ方式もサウンドカードを買えばUSB接続できるので問題ありません。
※上で紹介したSONYのスタンドマイクにはUSBユニットが付属しているのでアナログでもUSBでも使えてお得。
・サウンドカード※僕が使ってるやつ
Sound Blaster X-Fi Go! Pro r2 Creative USBオーディオインターフェース SB-XFI-GPR2
- 出版社/メーカー: クリエイティブ・メディア
- 発売日: 2013/09/07
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(3739円 )
・イヤホン
イヤホンやヘッドホンはテレビに接続し、ゲームの音声を聞きます(後述しますが、遅延のないキャプチャを使う場合はテレビを使用しないのでPCに接続します)。
別に無くても大丈夫なんですが、テレビのスピーカーから垂れ流した場合、その音をマイクが拾ってしまうことがあって雑音が増えるので、基本的にはイヤホンした方が良いと思います。
PCとテレビ、両方にゲーム画面を表示している理由
冒頭で紹介した、僕の収録環境図をもう一度ごらんください。
実況プレイ動画をやったことがない人にとって、もっとも疑問なのが「PCとテレビ、両方にゲーム画面を表示している理由」だと思います。
まず前提として言っておきたいのが、ゲームの画面を録画するためには「キャプチャ」という機械が必要であり、そしてキャプチャを使うと、表示される画面には遅延が発生するということです。
遅延っていうのは、
こういうことです。
上の漫画は極端な例ですが、ボタンを押して3秒後にマリオがジャンプするなんていうことはザラにあります。そしてここがややこしいのですが、遅延というのは、あくまで表示されるのが遅れているだけであり、ゲーム機の内部ではボタンを押した直後にマリオはジャンプしているのです。
これではまともにゲームをプレイできませんよね? では一体どうしているのか?
遅延を回避するためには主に2つの方法があります。
・ゲーム映像を2つに分ける
・遅延の少ないキャプチャを使う
▼まず「ゲーム映像を2つに分ける」
これが、PCとテレビ、両方にゲーム画面を表示している理由です。
一方をテレビに、もう一方をPC(キャプチャ)に接続すると、テレビの画面には遅延のないゲーム映像が表示され、PCには遅延した映像が表示されるんです。で、ゲームのプレイはテレビの方を見ながらやればいいというわけですね。
↓このように分配ケーブルを使って2又に分ける方法や、
キャプチャのパススルー機能を使う方法があります。
※パススルー機能がよくわからないという人は、キャプチャ機の内部でケーブルが二股に分かれてるとイメージしてください。
※分配ケーブルで2つに分けると、多少出力が弱くなります(暗くなる、ぼやける)
▼次に「遅延の少ないキャプチャを使う」
キャプチャにはハードウェアエンコード方式とソフトウェアエンコード方式があります。※エンコードというのは、あるデータを別の形式に書き換えることで、この場合はゲーム機の映像信号をキャプチャソフトで読み込める形式にして表示すること、くらいに考えてください。
・ハードウェアエンコード方式
キャプチャ機そのもので映像を分解して読み込む方式です。
良:PCの外部でエンコードするのでマシンパワーに頼らず録画できる
悪:遅延がすごい
・ソフトウェアエンコード方式
パソコンの方で映像をエンコードする方式です。
良:遅延があまりない
悪:PCの性能に左右される(PCが重い作業をしてる時はコマ落ちしたりする)
ソフトウェアエンコード方式なら、遅延はほぼ気にならないレベルです。
つまり、PCの画面を見ながらできるのでテレビが要りません。
ただ、全く無いわけではないので、コンマ何秒を競う格闘ゲームやアクションゲームなんかは、ちょっとした違和感があったりします。僕はそれが気になったので今回はハードウェア方式のキャプチャで「ゲーム映像を2つに分ける」方法を選んだのです。
キャプチャって自分が求めてる完璧なものを探すのは難しいので、大抵何かを妥協しなきゃいけません。
僕が今使ってるキャプチャは上述した通り
HAUPPAUGE USB接続式 ハイビジョンキャプチャーユニット Hauppauge HD PVR 2
- 出版社/メーカー: Hauppauge
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(18460円)
というやつですが、
・パススルーでテレビとPCに同時に表示できるので遅延なくゲームがプレイできる
・HDMI、AVともに対応している
・HD画質で録画できる
・PCを切ったあとでもゲームがプレイできる
※ただし始める時は一旦PCを起動する必要がある
と、基本的に望んでいたほとんどの機能を備えていますが、ニコ生でゲーム実況を配信するのは遅延がすごすぎて不可能です。
ニコ生するには
そもそも生放送でHD画質は必要ないので(そんなに高画質にしたらめちゃめちゃ重くなってカクカクになる)、生放送の時だけは
I-O DATA USB接続ビデオキャプチャー GV-USB2
- 出版社/メーカー: アイ・オー・データ
- 発売日: 2010/09/30
- メディア: Personal Computers
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(3200円)
こちらのソフトウェアエンコード方式のキャプチャを使っています。
ちなみにPS4だとPC不要、キャプチャ不要でコントローラーの「SHAREボタン」を押すだけでニコ生などでゲーム配信できます。
※僕がPS4で行ったニコ生ゲーム配信(上図のようにワイプを使う場合はPlayStation Cameraが必要です)
以上です。
なお、この記事は締め切りが迫っている原稿からの逃避としてのみ書いているので、質問してきても答えるつもりは一切ないです。
「ちょっとだけ」でも「他に相談できる人がいない」でも「ググったけどわかりませんでした」でも答えません。ありがとうございました。